【行政手続法5条〜11条】
申請に対する処分【腹落ち解説】

行政手続法
悩めるおじさん
悩めるおじさん

○○しなければならない。
〇〇努めなければならない。

パターンが多すぎて覚えられない。

 

単純な問題なんだけどよく間違えるなあ‥

 

これは暗記しないといけないの?

 

 

そんな悩みに答えます。

 

 

本記事の内容

・申請に対する処分の解法テクニック

・”暗記”か”理解”かを表で解説

・読み終わるころにはスッキリしてます

 

 

解法テク1:「義務」と「努力」に変換して覚えていく

これは、〇〇しなければならない。
あれは、〇〇するように努めなければならない。
と条文通りに覚えようとすると難しく非常に時間がかかります。

普段使い慣れている文言に変換すると覚えやすくなります。

 

まずは、条文を分かりやすく変換していく

変換方法は、
○○しなければならない→「義務」
努めなければならない→「努力」

 

この2パターンに変換していきます。

義務
  • 定めなければならない
  • 公にしなければならない
  • 開始しなければならない
  • 拒否しなければならない
努力
  • 努めなければならない
  • 努めるものとします

このように、
「しなければならないシリーズ」と「努めなければならないシリーズ」を
「義務」と「努力」に変換して覚えていきます。

 

屁理屈さん
屁理屈さん

なんだか既にスッキリしてきた気がする。

Atsushi
Atsushi

なんでも表にしてみるといいよ。

 

では、覚え方が決まったところで
それぞれの条文が「義務」なのか「努力」なのかを覚えていきます。

 

解法テク2:条文によって”暗記”と”理解”に分ける

 

Atsushi
Atsushi

全部暗記すると、ゴッチャになって間違えます。
暗記部分と理解部分に分けて、

覚えるアプローチを変えます。

 

理解部分】は事例と共に分かりやすく解説していきます。
状況を想像しながら覚えていきましょう。

 

【理】審査基準(5条)

(審査基準)第五条
1 行政庁は、審査基準定めなければなりません。
2 行政庁は、審査基準を定めるに当たっては、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。
3 行政庁は、行政上特別の支障があるときを除き、審査基準公にしておかなければならない。
審査基準とは
申請により求められた許認可をするかどうかの判断基準です。
過程としては「申請→審査→処分の決定」になります。

 

  理解して覚えよう  
例えば、あなたがラーメン屋さんを開こうとした時、行政に営業許可をとる必要がありますよね。
しかし、行政の方で審査基準が定まっていなくて、市のホームページを調べても審査基準が載っていなかったらどうでしょうか。
屁理屈さん
屁理屈さん

それだと、どうやったら許可が降りるのか分からない!
申請しずらくて困る(笑)

 

Atsushi
Atsushi

困るし、審査基準が行政の担当者によって差が出てしまいますよね。

 

そうならない為にも、審査基準とその公表は「義務付け」されているんです。
しかも5条2項では、できる限り具体的なものとしなければならない。とも書いてありますので
行政にはより詳細な基準を設けることが求められています。

 

【理】標準処理時間(6条)

(標準処理期間)第六条
 行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間定めるよう努めなければなりません
これを定めたときは、適当な方法により公にしておかなければなりません

標準処理時間とは
申請があってから処分決定をするまでにかかる時間のこと。

 

理解して覚えよう
例えば、行政が申請処理時間を定めることが義務だとしましょう。
仮に「1ヶ月」と定めていたとします。

 

しかし、急に申請が立て込んで、
行政に1日に200件の申請がきてしまいました。
その処理が1ヶ月で間に合わなかった場合、行政はルール違反したことになってしまいます。
ちょっと行政が可哀そうですよね。
そうならない為にも、申請処理基準は「努力義務」に留めているのです。

 

Atsushi
Atsushi

反対に、申請処理の見通しが立てば定めることができますよね。
もし定めたのであれば、申請者のためにも公表してください
ということです。

 

 もっと身近な例え 

遊園地を想像してみましょう。

人気の乗り物に続々と人が並んでいきます。
そんな最中、「最後尾の待ち時間を常に教えてくれ」と言っても待ち時間の出しようがないですよね。

ある程度落ち着いてからやっと「○○分待ちです」と正確な看板を出すことができます。

分からない時は仕方ないですが、分かる場合は公表していますよね。

イメージすると分かりやすいですよね。

 

屁理屈さん
屁理屈さん

分かりやすいかも

Atsushi
Atsushi

俺はこれを、ディ●ニー方式って呼んでるよ(笑)

 

【暗】申請に対する審査、応答(7条)

(申請に対する審査、応答)第七条
 行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければなりません。

申請が形式要件に適合しない場合は、速やかに、申請をした者に対し、(a)相当の期間を定めて当該申請の補正を求め又は(b)許認可等を拒否しなければならない。

上段は「後回しにせずに仕事しろよ」ってことです。簡単に覚えられますね。
下段は暗記します。
 ココを暗記する 
ここでは
申請が要件に適合しない時は、「補正または、拒否」
の箇所を暗記してください。

 

問題では、
・適合しない時は、補正を求めなければならない
・適合しない時は、拒否しなければならない

のように一個だけに限定してひっかけてくる問題が多いですから注意です。

 

Atsushi
Atsushi

ここは記述式でも出たことがあるよ

 

【理】理由の提示(8条)

(理由の提示)第八条
a-1)行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、その理由を示さなければなりません。
a-2)拒否処分を書面でするときは、理由も書面でなければならない。
  理解して覚えよう  

申請というのは、国民から行政に対する大切な申請です。
時には、人生を左右する時もあります。

バイトの面接ではないので、拒否する時は、ちゃんと理由を示す義務があります。(a-1)

また、書面で拒否する時はかなりの重要案件です。
口頭で説明せず、書面で説明すべきですよね。(a-2)

 

たくさん申請が通った方が行政も潤いますので
「次は改善して持ってこいよ」という申請者へのメッセージも添えているのです。
また、このようにも書いてあります。
b)ただし、要件又は審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが明らかであるときは申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。
何でもかんでも拒否理由を提示していたら時間が足りません。
既に審査基準に載っているような数量や指数に、明らかに適合していない場合は理由の提示は求められればする。と定めています。(b)

 

【暗】情報の提供(9条)
【暗】公聴会の提供(10条)

 

Atsushi
Atsushi

9条10条はセットで覚えます。
まずは9条から。

 

(情報の提供)第九条
 行政庁は、申請者の求めに応じ、進行状況及び、処分の時期の見通しを示すよう努めなければならない。
2 行政庁は、申請をしようとする者又は、申請者の求めに応じ、申請に必要な情報の提供に努めなければならない。

 

  暗記して覚えよう  

申請者から「申請状況どうですか〜?」や、
申請前の人から「申請に必要なものってなんですか〜?」

と、問い合わせがきた時に全ての質問に対応していたら
行政の窓口は、混んでしまいます。

行政にも断る権利を与える為にも情報提供は、「努力義務」に留めています。

【理解分野】でもいいのですが、他の条文でも出てきますので
「情報提供=努力」とここで暗記しておきましょう。

 

Atsushi
Atsushi

次に10条

 

(公聴会の開催等)第十条
 行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが要件とされている場合、必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない。

公聴会は、関係者を集めて意見交換をする会ですので、
これも「情報提供=努力」の仲間に入れましょう。

Atsushi
Atsushi

それだけでOK!

 

複数の行政庁が関与する処分(11条)

 

(複数の行政庁が関与する処分)第十一条

 1.行政庁は、申請の処理をするに当たり、他の行政庁において同一の申請者からされた関連する申請が審査中であることをもって自らすべき許認可等をするかどうかについての審査を殊更に遅延させるようなことをしてはならない

2 一の申請又は同一の申請者からされた相互に関連する複数の申請に対する処分について複数の行政庁が関与する場合、当該複数の行政庁は、必要に応じ、相互に連絡をとり、当該申請者からの説明の聴取を共同して行う等により審査の促進に努めるものとする。

ちょっと長いね(笑)
 要約すると‥
  1. 他の行政庁にも、同じ申請者から関連する申請があれば故意に遅延してはならない。
  2. 同じ申請者から複数の申請があり、複数の行政庁が関与する場合は、行政庁同士が連絡を取り合い審査が早く終わるように促進に努めてください。

 

Atsushi
Atsushi

注意すべきは、
努力」と「義務」が入り混じっていること。

ここでは、語尾の入れ替え問題が出ますので
「遅滞が義務」「促進が努力」と覚える事が必要です。

 

覚え方は簡単。
キーワードは、「ゼロバランス」

ゼロバランスとは

審査

  • 審査の促進に努める
  • ゼロ
  • 審査を遅延してはならない

審査

要は、審査は速すぎてもダメ。遅すぎてもダメ。
いかに、バランスよくゼロの位置で審査をするかを考えます。

 

例えば
A:促進するようにしなければならない
B:遅延させないように努める

この場合、ゼロから離れていきますよね。
なので両方バツです。

 

Atsushi
Atsushi

複数の者の申請=ゼロバランスと覚えておきましょう。

これで理解すれば、条文を覚えていくより遥かに早く覚えられます。

 

まとめ

 

解法テクまとめ
  1. 「義務」と「努力」に変換する
  2. 「暗記」と「理解」に分けてそれぞれ覚え方のアプローチを変える※以下にキーワードだけ記載。

 

暗記
  • (7)申請に対する審査
    遅滞なく行う「義務」
    <適合しない場合>
    「補正または拒否」
  • (9)情報の提供
    「情報提供=義務」
  • (10)公聴会の提供
    「情報提供=義務」
理解
  • (5)審査基準
    「申請者が困るから義務」
  • (6)標準処理時間
    「ディ●ニー方式」
  • (7)理由の提示
    <拒否する場合>
    理由も提示する
    (処分が書面なら書面)

    <指数不足の場合>
    求められればする
  • 複数の行政庁が関与する処分(11)
    「ゼロバランス」

 

コメント

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