【3つの壁】建設業許可を個人事業主が取得するのは難しい:専任技術者について解説します。

建設業許可

こんにちは。行政書士のサカイです。

建設業界が盛り上がりを見せる中、個人事業主(一人親方)でも建設業許可を取得しようとする人が増えてきています。

最近では、500万円以上の工事を請けないと決めていた方でも「同業他社との差別化してPRしたい」や「元請けから建設業許可を取得してほしいと言われた」などの理由から建設業許可を取得しようとする個人事業主の方も増えています。

しかし、ここで問題になるのが建設業許可を取得できるのかについてですよね。

個人事業主が建設業許可を取得するのはそう簡単な事ではなく、特に専任技術者の要件を満たすかどうかは多くの事業者さんが苦労されているのではないでしょうか。

そこでこの記事では、建設業許可取得に必要な専任技術者の要件で苦労する3つの壁についてご紹介していきます。

この記事は、行政書士であり建設業許可に詳しい私が「シンプルに分かりやすく」をモットーに解説していきます。

個人事業主が建設業許可を取得するときの3つの壁

専任技術者とは「建設業に関する一定の資格または経験を有する者」であり、建設業許可取得には専任技術者の要件を満たすことが必要です。

専任技術者の要件とは

  1. 指定資格の国家資格
  2. 大学の所定学科卒業後、3年以上の取得予定の業種の実務経験
  3. 高校・専門学校の所定学科卒業後、5年以上の取得予定の業種の実務経験
  4. 学歴・資格の有無に問わず、10年以上の取得予定の業種の実務経験

以上のいずれかを満たす必要があります。

1の指定の国家資格を取得している場合はその資格証があれば良いですが、
国家資格が無い場合は2・3・4の年数分の実務経験を証明する必要があります。

簡単な要件に見えますが実は、ほとんどの事業者が要件を満たすことが出来ません。

それでは、要件達成に多くの方が苦労する3つの壁を紹介していきます。

①実務経験を証明できる資料はあるか

1つ目の壁は、実務経験を証明する書類はあるかです。

先に紹介した年数分の実務経験の証明が必要になりますが、なぜこれが難しいかというと、実務経験を”書類”で証明しなければならないからです。

いくらあなたが「これだけの経歴がある」「技術者として実力がある」とおっしゃっても許可を出すのは役所であり、役所は経歴や実績を全て書類上で判断するしかありません。

証明する年数分の

  • 請負契約書
  • 注文書と請書のセット(原本)
  • 請求書の写しと入金記録(通帳の原本)

のいずれかが必要になります。

また期間の算出方法は、取得予定の業種の「工期」をベースに計算します。したがって短い工期の仕事が多い場合は何百通の書類を準備することもあり、大変な作業になる場合も多いです。

ちなみに実務経験年数は途中で転職や休職をしていても合計の期間が足りていれば大丈夫です。
参照:実務経験証明書

②10年分の確定申告の控えはあるか

2つ目の壁は、最長10年分の確定申告書の控えはあるかです。

専任技術者になるには、実務経験の証明に加えて同期間中に、建設業の営業をしていたことを確定申告書の控えをもって証明する必要があります。

仮に何十年の実務経験が確認できたとしても、確定申告書の控えが無ければ専任技術者と認めてもらえせん。

「確定申告書の控えを紛失してしまった」というのが良くあるパターンなのですが、万が一確定申告書の控えを紛失してる場合でも、税務署にて過去5年間分であれば開示請求をすることが出来ますのでお近くの税務署に問い合わせをしてみましょう。
≫最寄りの税務署を調べる

また、確定申告書の控えが揃わなくてもその年の工事契約書や注文書、請求書などで証明できる場合がありますので、万が一紛失している場合でも諦めずこちらで検討してみてください。

③500万円以上の自己財産を証明

最後の壁は、財産の証明についてです。
具体的には財産が500万円以上あることを証明する必要があります。

こちらは専任技術者の要件とは関係ありませんが、建設業許可を取得する際に必要で、

  • 直近の財務諸表
  • 発行から1か月以内の銀行の残高証明書

のどちらかに500万円以上の財産がある旨の記載が必要です。

500万円は大きい金額ですので、従業員を雇っている場合や直近に大きい投資をされた方などは要件を満たすことが難しいケースが多いです。

財産が500万円に満たない場合は?

もし財産が500万円に満たないという場合でも、融資をすれば500万円に達することを証明できれば大丈夫です。

具体的な方法としては、銀行から「融資可能証明書」を取得します。融資可能証明書があれば財産があるのと同等の扱いをしてもらえます。

しかし「融資可能証明書」の発行に対して消極的な銀行も多いのも現実です。その場合は、実際に資産が500万円に到達する額を融資をしてもらい、融資の段階で残高証明書を発行するといった方法もあります。

また財産がギリギリ500万円に達しないという方は、タイミングを見計らって銀行に残高証明書を発行してもらうのも一つの手です。

まとめ

個人事業主が建設業許可を取得するときの苦労する3つの壁についてご紹介しました。

簡潔に言うと、

  1. 豊富な実務経験
  2. 豊富な営業実績
  3. 500万円以上の財産

を書類で証明することです。

個人事業主が建設業許可を取得することは簡単なことではありません。

しかし、要件に満たないな…。と思ってもすぐに諦める必要はありません。やり方次第で要件を満たす場合があります。

その方法を見つけるのが大変なときは、専門家である私たち行政書士に頼ってください。行政書士は、許可までの道筋から書類集め更には申請まで全て代行できます。

その分費用はかかりますが、最善の策を考えてみてください。

この記事を書いた人
サカイ

行政書士事務所の代表。
得意業務は国際関係や建設業の手続きのサポート。
ブログ内では、行政との手続きに関わる情報を難しい法律用語を一切使うことなく「シンプルに分かりやすく」をモットーに解説していきます。
ご質問や申請書類のサポートご依頼随時受付しております。

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